令和3年度以前知事記者会見

2024年8月9日(金)


知事冒頭発表(南海トラフ地震に関する臨時情報発表における呼びかけ)
幹事社質問(リニア中央新幹線関連)
一般質問(静岡大学と浜松医科大学の再編に関する知事の関わり方、南海トラフ地震臨時情報に対する今後の対応)

知事冒頭発表(南海トラフ地震に関する臨時情報発表における呼びかけ)

(知事)

それでは、私の方から最初に、昨日、発生をいたしました、宮崎県南部におきます地震に関連をして、国の方から南海トラフ地震に関する臨時情報、いわゆる巨大地震に対する注意が発表されましたので、それに対する県民への呼びかけをさせていただきたいと思います。昨日、日向灘を震源とするモーメントマグニチュード7.0の地震が発生し、気象庁から、南海トラフ地震臨時情報が発表されました。静岡県においても、大規模地震が発生する可能性が、平常時に比べて高くなっております。県民の皆様にはこうした状況にありますが、基本的には冷静に、普段通りの生活を送ってください。ただし、1週間は、報道機関等からの最新情報を確認いただくとともに、日頃からの地震の備えの再確認、及び、地震が発生したらすぐに避難するための準備をお願いをいたします。具体的には、地震発生後に避難する場所や、避難経路を再度確認をする。地震の揺れで落下する危険があるものを移動させる。常に家族の居場所を把握をしておく。家族との集合場所を確認をし合う。避難時の持ち出し袋を玄関に置いておく。寝るときには、枕元に靴や財布などを置いておく。お風呂に水を常に貯めておくといったように、皆様の状況に応じた準備をお願いをいたします。また高齢の方などで、急な避難に不安がある方は、安全な地域に住む親戚宅などへの念のための避難も考えていただきたいと思います。なお、このような不安や緊張が高まった社会状況においては、デマや噂話などの根拠のない情報が広まることが多く、注意が必要となります。

今後は報道機関や公的機関から発表される最新情報を確認いただくとともに、巨大な地震に注意をしつつ、落ち着いて行動をするようにお願いをいたします。

私からは以上でございます。

 

(幹事社)

ありがとうございました。幹事社の静岡新聞と申します。当初予定していた幹事社質問も含めて、一部、今の話と共通する部分もありますので、幹事の方で質問をさせていただきたいと思います。

 

(知事)

はい。

 

(幹事社)

昨日の南海トラフの、南海トラフ地震の臨時情報の注意が発表されたということを受けて、制度開始以来、初めての臨時情報ということで、多くの県民がどう注意すべきか困惑している状況にあると思います。特に夏休み、今週末からお盆期間を迎えて、旅行を予定している県民、様々なイベントを予定している事業者、等あると思うんですけれども、昨日のお話ですと、慎重に行動をっていう話もあったとは思うんですが、今しがたの呼びかけによるとイベントは中止しなくてもいいのかなっていうような受け止めとして考えられるんですが、知事のお考えを聞かせてください。

 

(知事)

そうですね、基本的に国からも、日常生活はその通りに送ってくださいと。ただし、この1週間は、地震が起こる可能性が高くなるので、発災した時のことを考えて、しっかりその準備、心構えをしておくようにということでございますので、基本的にはですね、日常の行動をしていただければいいというふうには思います。ただ、イベントと言ってもいろいろあると思いますので、それは主催者の皆さまによって、しっかり判断をしていただければというふうに思います。

 

(幹事社)

もう1点幹事からすみません。知事御自身がお盆休み期間中っていうのはどのように、こういう臨時情報の注意が発表されてる状況のなかで、どのように過ごされるかという御予定が決まっていれば教えてください。

 

(知事)

この地震前(正しくは、「臨時情報が発表される前」)はですね、浜松の自宅へ戻ろうかと思っておりましたが、今回の状況によりまして、静岡の公舎にですね、今、借り上げていただいている公舎に、基本的にはそこに留まるということを考えております。

 

(幹事社)

特に公務の予定ですとか、お休みの予定とかっていうのはどうなっている。

 

(知事)

はい?

 

(幹事社)

公務とかお休みの予定とかっていうのは。基本的にお休みは取られますでしょうか。

 

(知事)

基本的に、大体、この3日間の休みはですね、特に予定は入っておりませんけれども、その他以外はですね、できるだけ公務をこなしたいと思っております。

 

(幹事社)

ありがとうございました。知事の発表されたことに対して御質問のある社があればお願いします。

 

(記者)

中日新聞でございます。今日予定していた、県主催のイベント2つ中止を決められましたけれど、今後の、この県主催のイベントの開催方針はどうなってますでしょうか。また、中止や延期を検討したりしているものがあれば教えてください。

 

(知事)

特に基準はないんですが、ちょっと担当の方から、今日の件も含めて、説明をお願いします。

 

(危機報道官)

危機報道官の山田でございます。知事、申し上げましたとおり、県主催のイベントにつきましては、基本的に行うということでございますけれども、その種類によりまして、例えば遠方から交通機関等で集まる場合、なおかつ、この時期にやらなくても代替性があるものなどを1つの例示として、そういったものについては中止または延期をするということも考えうるかと思います。また、主催する県のイベントとしましては、参加者の安全確保ということを第一に、有事の際にどういった避難を行うか、そういった行動についても、着実に点検をして、実施するということで、そこについては各部、それぞれで実施あるいは中止または延期ということを判断しまして、またお知らせしてまいりたいと思っております。以上でございます。

 

(記者)

静岡新聞です。今の、関連する質問なんですけど、今、県の主催のイベントに関しての話でしたが、県内各地で、様々な主催団体、いろんな団体が各種イベントを計画してまして、それをどうするかどうかっていう判断も迷ってる団体もあると思うんですけれども、実施する場合に、どういった点に気を付けて、やる必要があるか。そのあたりの県からの呼びかけというのありますでしょうか。

 

(知事)

特に何か情報を出してますかね。ちょっと担当の方から。

 

(危機報道官)

はい。民間事業者等のイベントにつきましては、やはり参加者の安全確認ということが第一かと思います。例えば、海水浴場等で実際に行う場合には、皆さんへの周知、こういった情報が出ておりますので、いざというときにすぐに逃げられる体制をとっておく、あるいは主催者側としてはどんな形で避難誘導をかけるか、あるいは避難タワーの所在の確認、そういったことを事前に行う、あるいはそういったことについて皆さんに、自覚をいただくということを前提として、個々の行動について喚起していくといったことが重要かと思っております。以上でございます。

 

(記者)

毎日新聞と言います。臨時情報に関連して、ちょっと私も1つ教えていただきたいんですけど、一部報道でもあったり、私自身、午前中取材しててもそうなんですが、薬局とかでですね、飲料水とか、ガスコンロの燃料であるとかですね、乾電池とか、そういうものの買い占めが静岡市内でも、一部の店舗等々で起きていて、海が近い地域なんかでは、ガソリンスタンドにですね、行列ができているところもあったようです。そうしたことに関してですね、先ほども日常生活、国の方でもそのとおりに送ってくれと、そのうえで発災したときを考えて、準備であったり心構えをというお話が知事の方からもあったと思うんですが、そういった過剰な準備というかですね、過敏に反応してしまうことが、翻ってその混乱を生じさせてしまうようなことに繋がることもあろうかと思うんで、それに対して、仕方ないよということなのか、落ち着いてくれということなのか知事のお考えをお伺いしたいと。

 

(知事)

そうですね、そこは国もですけども、われわれも今も、そうですけれども、過剰なですね、反応、対応は必要ございませんので、もちろん日常的にですね、1週間ぐらいの食料、水の備蓄はお願いをしておりますけども、このニュースを聞いてですね、即何かいろいろ買い占めるとか、そういうことは必要ございませんので、最低限の準備だけしていただければというふうに思いますので、ぜひ落ち着いて行動をしていただければと思っております。

 

(記者)

わかりました。ありがとうございました。




幹事社質問(リニア中央新幹線関連)

(記者)

その他質問ありますでしょうか。ではすみません。

次の事項にいかせていただきます。幹事社質問で、ちょっとリニア中央新幹線の関係で申し訳ないんですが、難波喬司静岡市長が、先日の定例会見の中で、7月、市の定例会見でですね、7月23日に大井川流域の8市2町の首長と行った意見交換会について、静岡市や利水団体を加えた形で意見交換が必要と県に要望されたと。で、鈴木知事から「静岡市を含めた市町との意見交換を検討する」との回答があったことを御披露されたんですが、1つ目が、今回の意見交換会で、静岡市を外した形の大井川利水協議会に加盟する市町とした経緯、参加者をですね、した経緯や意図について説明していただきたいっていうところが1点目です。

 

(知事)

はい。特に意図的に静岡市を外したということではなくて、流域、下流域のですね、中下流域の8市2町の首長の皆様と、できるだけ早く意見交換をしようということで日程調整をしていましたので、そういうかたちで先日意見交換会を行なったということでございます。ただ、その時もですね何人かの首長さんから静岡市との情報共有の必要性ということですもね、指摘をされましたし、難波市長からもお申し出いただいたので、私はやっぱり静岡市もいれてやったほうがいいのではないかというふうに考えているところではございます。

 

(記者)

わかりました。ちょっと被るんですけども、静岡市に対して、静岡市を含めた意見交換会を検討するっていうふうに回答されたっていうことなんですけれども、静岡市の側からは利水協議会に加盟する利水団体とも意見交換をしてほしいっていうのがありまして、静岡市を踏まえたり、利水団体をふまえた意見交換の実現性っていうのはどれくらいに考えていらっしゃる。

 

(知事)

はい。静岡市はそういう形で、他のですね、市町さんたちに確認をしたうえで入っていただくということで可能だと思います。ただ利水団体っていうと非常にかなり、広く(正しくは、「数が」)大きくなりますので、それが一堂に会してっていうのはなかなか、それ全部日程調整するのは大変でございますので、利水団体に対しては県が事務局をしております、大井川利水関係協議会を通じまして、絶えずですね、情報の共有を行っておりますので、そこで特に大きな齟齬が生じているということはないというふうに認識をしております。

 

(記者)

っていうことは市町に静岡を加えた形で今後開催されていきたいっていうことだと思うんですけども。

 

(知事)

そういうふうな方向で準備を進めていきたいと思ってます。

 

(記者)

そのときに知事の囲みの取材の中でも、質問がでてたと思うんですけども、今後意見交換会の頻度っていうのは、どのような間隔で開催していきたいとお考えでしょうか。

 

(知事)

必要に応じて、これは開催していきたいと思いますけれども、なにせ忙しい市町の首長の皆さんの全員のですね、日程を調整するのはなかなか大変でございますので、そこは必要に応じて、特に定期的にということではなく、必要に応じて開催をしていくということになろうと思います。

 

(幹事社)

ありがとうございました。

今の幹事社質問に対して質問のある社があれば、お願いします。その他リニア関係で何か質問あれば、今、質問しちゃってください。じゃその他の質問に移ります。知事の発表項目、幹事社質問以外で質問のある社があればお願いします。

 

(記者)

すみません、読売新聞と申します。ごめんなさい、リニアの関係に戻ってしまうんですけれども、すみません、意見交換の話ではなくて山梨県の、山梨工区の方の現地視察の予定で、長崎知事の方、先日の定例会見で、9月中で何か調整が進んでいるというお話も出たようなんですけれども、現状の予定を改めて教えていただけたらと思います。

 

(知事)

今、調整中でございますので、決まり次第ですね、きちっと皆様にも報告、発表したいと思います。




一般質問(静岡大学と浜松医科大学の再編に関する知事の関わり方、南海トラフ地震臨時情報に対する今後の対応)

(記者)

静岡第一テレビです。よろしくお願いします。静大と浜医の再編の件で伺いたいんですけれども、今、知事は、知事になられてからですね、少し距離を保った上で静観していくっていうような話を、就任時されていたと思うのですが、先日の期成同盟会で、中野浜松市長が積極的に関わっていただけるとありがたいというような話がありました。改めましてですね、こういったお話の中で、知事としてどのように関わっていかれるのか、あと、どのように着地していってほしいかということは。

 

(知事)

すいませんちょっと聞き取りにくい。

 

(記者)

知事として、あの中野市長から今、積極的に関わってほしいという声がある中で、どのように関わっていかれるかということと、あとどのように最終的に着地していってほしいかというということ、この2点教えてください。

 

(知事)

方針としては、前から言ってるように、これから国際的にも通用する、特徴を持った大学を作っていく必要があると考えておりますので、この1法人2大学というですね、基本的なこの案を実現することに賛成であります。だから医工連携をですね、進めていくべきであると。その方針については、考え方については、変わりません。ただ関わり方については、前は期成同盟会の、私が会長であり、期成同盟会を組織した本人として積極的に行動発言をしてまいりましたけれども、今、知事の立場でございますので、関わり方についてはまた関係者の皆様等とですね、調整をしながら、私が必要な関わり方があれば、しっかりと関わっていきたいと思います。

 

(記者)

ありがとうございます。このあいだ期成同盟会の中で静大の学長が欠席されたということで、欠席についてはどのように受け止めていますか。

 

(知事)

私はぜひ出て欲しかったというふうに思っています。まだ期成同盟会で、確か日詰学長の方針とか考え方をですね、直には、御発表されてないというふうに記憶をしておりますので、ぜひ関係者の皆さまに学長としてのですね、考え方を公表した後、意見をしっかりそこで交わしていただいたほうがよかったのではないかというふうに思います。

 

(記者)

ありがとうございました。

 

(記者)

朝日新聞です。ちょっと地震に戻っちゃって、あれなんですけれども、少し地震情報の話で、臨時情報じゃなくて、巨大地震への対応がどこまで進んでるかっていうことなんですが、まず県がたてた被害想定っていうのがあると思うですけれども、そこからその被害をどこまで軽減していくか、もしくは食い止めていくかという対応がですね、現在どの辺ぐらいまで進んでて、今後あとどれぐらい足りないとかっていうとあれなんですけど、十分なのかという点の御認識についてお伺いしたいのが1点と、それは今、被害の問題なんですが、その後の被災した後のですね、復旧までの対応というかですね、水とか食料の備蓄、こうした被災後の対応、体制というのは、今どういう状況で、どこまで進んでいるのかという点について、どういうふうに御認識されてるのかをお伺いさせてください。

 

(知事)

ちょっとこれ危機管理部のほうから説明してください。

 

(危機報道官)

危機報道官の山田でございます。まず、1点目の地震対策の進捗でございますけれども、県ではですね、地震津波対策アクションプログラムを2013年、東日本大震災以降、10年間やってまいりまして、その結果として、試算値でありますが、8割程度、10万5000人に対して8割程度の減災効果があるというところまでやってまいりました。津波避難タワーでありますとか、防潮堤の整備、それからソフト面での自主防災組織の強化等やってまいったところでございます。

現在進めている、後続のアクションプログラム2023、現在進行形でございますけれども、9割まで減災する、かつ、災害関連死等、避難後の犠牲者を減らすということで、避難所環境、あるいは在宅で亡くなる方がないような、いわゆる車中避難、あるいは在宅での避難等のケア等ですね、そういったところにも、目配せ気配せをやれるような政策に傾注しているところでございます。

さらにですね、1月に起こりました能登半島地震における教訓等を、今後反映するということで、国の方におきましても、南トラの、南海トラフに関する基本計画の見直しを現在行っておりまして、被害想定、県の見直し等も控えておりますので、そういったものを踏まえて対策を強化してまいります。

それから被災後の対応ということで、食糧、水、様々な物資等のことでございますけれども、静岡県では、有事のための受援計画というものを定めておりまして、実際に有事のときに、政府からのプッシュ型の支援、それから様々な消防、それから、広域の警察隊による支援、それから自衛隊の支援等も想定しながらですね、道路啓開をどのように進めて、実際に避難している皆様へのケアをどうできるかという計画を作っておりますので、日頃の訓練、それから、様々な教訓の見直し等を通じまして、そちらのバージョンアップ等も図ってまいります。

以上でございます。

 

(記者)

ありがとうございました。知事も、知事選のときから防災についての課題、力を入れていろんな訴えをされてきたと思うんですけれども、現実ではないんですが、今までとまた違うステージというか、こういう情報が出てきたという段階だと思うんですけれども、今後、知事のお考えとして防災についてどういうふうな形で、進めていこうというふうにお考えでしょうか。

 

(知事)

はい。これは今、担当のほうから御説明したように、きちっと計画を立てて、減災をするようにですね、プランに基づいてやっていますけれども、常にこれ日々、更新をしていく必要がある。今回みたいな能登半島の地震が1つの教訓となって、新たに半島防災というですね、課題が加わりましたので、そして新たな課題もしっかり見据えたうえでですね、さらにそれを加えた、防災計画を作っていくということだろうと思います。半島防災に関しては、やはり道路整備をしっかりやっていくことに加えまして、どうしてもそれだけでは、不足でございますので、空からの物資の輸送とかですね、海からの物資や人の輸送ということを想定して、日々のヘリポート整備でありますとか、あるいは護岸の強化整備等ですね、そういったものを計画的に進めていく必要があるというふうに思いますので、常にブラッシュアップしながらですね、防災については進めていく必要があるというふうに認識をしております。

 

(記者)

ありがとうございました。

 

(幹事社)

その他、御質問ありますでしょうか。では、以上で会見を終了します。ありがとうございました。

 

(知事)

ありがとうございました。